ザルとバケツを使って、手軽にミニトマトの水耕栽培を始める方法を紹介します。 苗から始めるルートと、種から始めるルート、どちらも紹介しますので、ご自身の環境とペースに合わせて参考になさってください。
ミニトマトの水耕栽培に必要なもの
| アイテム | 入手先 | 備考 |
| ミニトマトの苗(または種) | ホームセンター・採取 | 苗からの方が手軽 |
| バケツ | 100均・家にあるもの | ザルが乗せられるサイズ 1つの苗に2つあるとよい |
| ザル | 100均 | バケツの内径より少し大きいもの |
| バーミキュライト | 100均 | 根を包むのに使う |
| ハイドロボール | 100均 | 苗をしっかり固定するのに使う |
| 液体肥料(微粉ハイポネックス) | 通販など | 水耕栽培に適したものを |
バケツやザルは、あまり小さいと水分が蒸発して水切れを起こしやすくなります。大きく生長した苗を想像して、大きめのものを選ぶとよいです。
バーミキュライトとハイドロボールは、聞きなじみがないかもしれませんが、どちらの資材もカビが発生しにくく、水耕栽培に適しています。 ホームセンターや園芸店では大袋の販売が多いので、100均やオンラインショップで販売されている少量パックがオススメです。
液体肥料は水耕栽培に対応したものを使います。私が使っているのは微粉ハイポネックスです。水に溶かして使う粉末タイプで、水耕栽培にしっかり対応しています。ハイポネックスシリーズの中でも手軽に水耕栽培に使えるので微粉タイプをオススメします。

肥料の種類と使い分けについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

ルート①:苗から始める(初心者におすすめ)
苗から始めるのが一番手軽でおすすめです。ホームセンターや園芸店で購入した苗を使えば、すぐに水耕栽培をスタートできます。
苗は根を水で丁寧に洗って土を落とし、次の「水耕栽培の手順」へ進んでください。

ルート②:種から始める(育てる満足度が高い!)
少しハードルは上がりますが、種から育てると愛着がまったく違います。食べたミニトマトから種を採取して育てられるので、循環を感じられるのも種まきの魅力です。
種まきの基本情報
| 項目 | 内容 |
| 発芽適温 | 20〜30℃ |
| 発芽日数 | 4〜6日 |
| 覆土 | 5mm(嫌光性なのでしっかり覆土する) |
ザルにバーミキュライトを敷き詰め、水をかけて湿らせておきます。種まきの後水やりすると種が流れてしまうため、先に湿らせておく方がよいです。その上に5粒ほど種をまいてさらにバーミキュライトを5mmほど覆土します。
発芽まで、霧吹きなどで優しく水やりし、乾燥させないよう注意します。
発芽後のケアで失敗しないためのポイント
発芽後のケアを怠ると、ひょろひょろの弱い苗になってしまいます。強い苗に育てるためのポイントは以下の2つ。(下の画像は私の失敗例です。)

① 発芽後はできるだけ早く屋外へ 室内で発芽させたあと、いきなり直射日光に当てると苗が傷みます。まず1週間ほどかけて半日陰で慣らしてから、日向で管理するようにしてください。
もし、外の気温が低いようなら、防寒用の保護カバーを被せておくと安心です。
② 液肥を必ず与える バーミキュライトに栄養はありません。発芽後は液肥を忘れずに与えてください。水だけでは育ちません。
まだ、苗が小さいうちは、ハイポネックス原液を1000倍に希釈して与えれば十分です(もちろん微粉ハイポネックスでもOK)。
数日すると水分が蒸発してしまい水位が下がってしまいますが、その場合はバーミキュライトがバケツの水につかるくらい、水を足して水位を保ちます。
間引きの方法
本葉が出てきたころから、弱々しい芽を順に間引きしていきます。一気に1本にしてしまうと、万が一その苗が枯れたときにやり直しになってしまうので、徐々に減らし、様子を見るのがおすすめです。
弱い芽を取り除く時は、ハサミで根元から切ると、根っこが絡まって残しておきたい芽まで抜いてしまう事故が防げます。
しっかり育ってきたと確認できたところで、最終的に1本に絞ります。
1本になったら、次のセクションの「ハイドロボールでしっかり固定」で紹介しているように、根元にハイドロボールを敷き詰め、ぐらつきを防ぐこともできます。
水耕栽培の手順(苗から)
バーミキュライトで仮おさえ
バーミキュライトは保水性が高く、根の周りに包むように敷くことで、水分をスムーズに根に届けてくれます。根が隠れるくらい入れたら次のステップへ。

ハイドロボールでしっかり固定
バーミキュライトだけでは乾くと軽くなって風で飛んでしまうことがあり、苗もグラグラしやすいです。上からハイドロボールを重ねることで、ぐらつきをしっかり抑えられます。どちらの資材もカビが発生しにくく、水耕栽培に適しています。

それでもぐらつきが気になる場合は、支柱を立てるか、斜めに植え付けるのも一つの方法です。農家さんの中には苗を丈夫に育てるためにあえて斜め植えをする方もいるそうですよ。
希釈した液肥を入れる
微粉ハイポネックスを1000倍に希釈したものをバケツに入れます。バケツの上にザルを乗せ、ザルの底が2cmほど浸かるくらいの水位でOKです。

25度を超えない気温であれば、減った分だけ水を足す管理で問題ありませんでした。根っこが出てくるまではこの方法で管理していきます。
3週間で根っこがザルから出てきた!
植え付けから3週間ほどで、根っこがザルの隙間からしっかり出てきました。

根が出てくるとグラグラしなくなって、苗が自分でしっかり立っている感じになります。ここまでくると一安心です。
水の替え方
根っこが出てきたら、週1回以上バケツの水を全部取り替えます。このころには気温が25度を超えてくるので水が傷みやすくなります。また苗自体も根っこを通して老廃物を排出しているので、定期的な交換が必要です。
手順はシンプルで、バケツの水をすべて捨てて、微粉ハイポネックスを1000倍希釈したものを根っこの半分が浸るくらいまで入れるだけです。
水が蒸発して水位が下がってきたら、水だけを足して元の水位に戻します。液肥を足してしまうと肥料分が徐々に濃くなってしまうので、足すのは水だけです。1週間たったらまたバケツの水をすべて捨てて、新しい液肥に取り換えます。
丈が高くなってきたら
しばらく育てていると、丈が50cmほどになってきました。昨日の強い雨で倒れこんできてしまい、いよいよ支柱代わりの対策が必要になりました。
置き場所を見直す
ベランダで育てる場合、日当たりの確保が大切です。私は室外機の上に置くことにしました。
ベランダの柵が半透明だったり、隙間あるタイプで日差しが入る場合は床置きでも大丈夫です。
その場合は直接床に置くのではなく、花台などの上に置くとバケツの水が温まりすぎるのを防げます。
物干しと麻紐で固定する
支柱を別途用意しなくても、ベランダの物干しを活用する方法がおすすめです。
- 麻紐を茎の下3分の1の高さに結びつける
- そこから茎に麻紐を巻き付けていく
- 上の柔らかい茎には巻き付けず、3分の2くらいの高さまで巻いたら物干しに固定する
- 固定するときは麻紐に輪っかを作り、洗濯ばさみで留めると着脱がしやすい



成長してきたら、物干しに留めた麻紐を外し、硬くなった茎の部分にさらに巻き付けていきます。成長とともに巻き付ける部分を上に伸ばしていくイメージです。
液肥の取り換えは同じバケツを2つ用意すると楽
麻紐で苗を固定していると、液肥の取り換えがやりにくくなります。
そこでおすすめなのが、同じバケツをもう1つ用意しておく方法です。
あらかじめ取り換え用のバケツに液肥を希釈した水を用意しておき、バケツごと入れ替えます。
ザルをどこに置こう…という問題がなくなって、取り換えがぐっと楽になりますよ。
水耕栽培のメリット
水耕栽培をしていて感じたメリットは次の3つ。
- 土を使わないので雑草の心配がなく、病害虫も減少します
- 水と肥料を効率的に管理できるため、環境にも優しいです
- 個人的には、体調を崩しやすいので水やりの手間を軽減できるのが一番のメリットです
もう少し手を抜いて、水耕栽培キットを使うのもおしゃれだし、いいかな~とも思っていますw。
育ててみてわかったこと
受粉は特に何もしなくても大丈夫だった
ベランダに移したことで受粉してくれる虫がいなくなり心配していましたが、特に人工授粉などの対策をしなくても、しっかり実がなりました。風や自然の条件で受粉できるようです。難しく考えなくて大丈夫でした。
大雨でも実が裂けない
レイズドベッドでもミニトマトを育てていますが、大雨のあとは実が裂けてしまうことがあります。水耕栽培の場合は根から吸収する水分量が安定しているためか、大雨が降っても実が裂けませんでした。屋根のないベランダで育てていても、この点は水耕栽培の大きなメリットだと感じています。
虫による斑点がなかった
レイズドベッドで育てているミニトマトは、アザミウマやカメムシによる吸汁被害なのか、実に黒っぽいシミのような斑点がついてしまうことがあります。水耕栽培の方は今のところそういった斑点は見当たらず、きれいな実が収穫できています。

2階のベランダは蚊がいないから手入れしやすい
庭での作業は蚊が多くて大変ですが、2階のベランダはほとんど蚊がいません。水耕栽培をベランダで行うことで、落ち着いて手入れができるのも思わぬメリットでした。
さいごに
今回は簡単に始められるミニトマトの水耕栽培を紹介しました。いかがでしたでしょうか?
大きな培養土の袋を買って、余ってしまった袋はどこに保管しようとお困りだった方も、ハイドロボールやバーミキュライトのような、カビ・虫・ニオイの心配が少ない資材を使えば、余ってしまってもジップロックに入れて室内でも保管ができます。土を使う家庭菜園より、グッとハードルが低く、始めやすいかと思っています。
また、今の我が家のミニトマトは花が咲いて、実がつき始めている状態です。これから収穫まで引き続き報告する予定です。収穫まで何かしらのお困りごとが発生するかもしれませんが、その時は解決策を見つけて、こちらでシェアしますので、ブックマークをしてどうぞまたお越しください。
おまけ:わき芽を苗にする方法
庭の畑や鉢でミニトマトを育てているけれど、もっとたくさん育てるためのスペースがないとお思いの方、わき芽を捨てていませんか?水耕栽培なら土もスペースも最小限なので、わき芽を苗にしてベランダでも育てられますよ。
10~20cmに伸びたわき芽を切り取って水挿しにするだけ。根っこが出てきたら、同じようにザルとバケツで水耕栽培スタートです。
水差しにする際に水にリキダスやメネデールのような活力剤を少量加えると発根しやすくなります。
水差し中の置き場所は明るい半日陰がベスト。暗すぎると根が出にくく、直射日光が当たると水切れしやすいので気をつけてください。
最後までお読み下さりありがとうございました。
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