【無限イチゴ計画】壁掛け栽培の特権!「空中ランナーキャッチ法」で来年の苗を楽々ゲット!

イチゴのランナーを3号ポットに受けている様子。 野菜
イチゴのランナーから新しい苗を作ろう!

こんにちは!イチゴ栽培を楽しんでいる皆さん、今年の収穫はいかがでしたか?自分で育てたイチゴの味は、格別だったことでしょう。

さて、甘くて美味しいイチゴシーズンが終わった後、株元からにょきにょきと細長〜い「つる」が伸びてきているのに気づいていませんか?

「これ、何だろう?切っちゃっていいのかな?」と迷っている方、ちょっと待ってください!

それこそが、来年の収穫量を倍増させてくれる魔法のアイテム「ランナー」です。

今回は、以前紹介した「壁掛け栽培」のメリットを最大限に活かした、超簡単な苗の増やし方をご紹介します。この記事を読めば、あなたも「無限イチゴ計画」をスタートできること間違いなし!地面を使わず、衛生的で、見た目も楽しい「空中ランナーキャッチ法」の全貌を、ステップ・バイ・ステップで徹底解説します。

そもそも「ランナー」って何?イチゴが増える仕組み

「ランナー」という言葉を初めて聞いた方もいるかもしれません。まずは基本から簡単におさらいしましょう。

ランナーとは、イチゴの親株から伸びてくる長いつるのこと。イチゴは、このランナーを地面に伸ばし、その先に自分の分身である「子株」を作って仲間を増やしていく性質があります。まるで、お母さん(親株)から伸びる「へその緒」のようなものですね。

このランナーを上手に利用すれば、わざわざ新しい苗を買わなくても、来年用の苗を無料で、しかもたくさん作ることができるのです。これが家庭菜園でイチゴを育てる大きな醍醐味の一つです。

また、イチゴ連作障害を起こしやすい植物でもあります。新しい苗に更新することで連作障害対策にもなりますよ。

良い苗を作るための「ランナー選び」のコツ

ランナーなら何でもいい、というわけではありません。元気で病気に強い優良な苗を作るには、いくつかポイントがあります。

  • 時期: 主に収穫時期が終わり、気温が上がってくる初夏(6月頃)から秋にかけて、たくさんのランナーが出てきます。
  • どの株から採る?: 病気や害虫の被害がなく、元気でたくさんの実をつけてくれた優良な親株から出てきたランナーを選びましょう。
  • どの子株を選ぶ?: 一本のランナーには、親株に近い方から「太郎(子株)」「次郎(孫株)」「三郎(ひ孫株)」…と、数珠つなぎに子株ができます。一般的に、苗にするのに最も適しているのは「次郎(孫株)」「三郎(ひ孫株)」と言われています。太郎(子株)は親株の病気を引き継いでいる可能性が少し高くなるためです。

【壁掛け栽培の決定版】空中ランナーキャッチ法をやってみよう!

通常の露地栽培では、地面に這ったランナーをポットで受けるのが一般的ですが、土に直接触れるため、病気やナメクジなどの害虫のリスクがつきまといます。

しかし、「壁掛け栽培」なら、その心配はを減らすことができます。空中にぶら下がったランナーを、空中でキャッチしてしまいましょう!

壁掛けプランターで栽培しているイチゴの親株からランナーがいくつも垂れ下がっている。それを壁掛けプランターの下に設置した棚にあるポットで受け取っている。
壁掛けプランターから垂れ下がったランナーを受け取ります。

この写真のように、壁掛けプランターの真下に棚を設置し、そこでランナーを受けるのが「空中ランナーキャッチ法」です。

この方法のメリット

  • 超衛生的!: ランナーや子株が地面に一切触れないので、土壌由来の病気や泥はね、ナメクジやダンゴムシといった害虫の被害を劇的に減らせます。
  • 省スペース!: 壁掛け栽培のメリットそのまま!苗を育てるための新たなスペースは必要ありません。フェンスの下の空間を有効活用できます。
  • 管理がラクラク!: 苗の状態が一目瞭然。かがむ必要もなく、水やりや成長のチェックが立ったまま楽にできます。つい足で蹴ってしまった、親の鉢を持ち上げたら外れてしまった、などの失敗も減りますね。
  • 見た目も楽しい!: 親株からぶら下がるランナーが、子株のポットに繋がっている様子は、まるで親子のようで見ていて飽きません。
地植えしたイチゴの葉っぱが虫に食べられて欠けている様子。
地植えの残念な例

Step 1: 準備するもの

まずは必要な道具を揃えましょう。ほとんど100円ショップなどで手軽に揃えられます。

  • 育苗ポット: 9cm(3号)サイズの黒いビニールポットが一般的でおすすめです。
  • 育苗用の土: 清潔な培養土でOKです。
  • ランナーを固定するもの: U字ピン、なければ針金をU字に曲げたもの。私はその辺に落ちている枝を折り曲げて使っています。
  • 【最重要アイテム】ランナー受け用の棚: 写真のように、壁掛けプランターの下に設置する棚を手作りします。
    • 材料例: 100均のワイヤーネット、すのこ、家に余っている板など。固定用のひもなど。
    • 設置方法: フェンスに30cm程度のひもを輪っかにして2か所ぶら下げます。さらに2重に輪っかを作り、その輪に板を通します。私はこのくらい簡単にしていますが、板の代わりに横長のプランターを使って落下を予防したり、ぐらつかないように数カ所留めるなどご自宅の環境に合わせて工夫してみてくださいね。
ポットから出たランナー

Step 2: ランナーを選んでポットにセットする

準備ができたら、いよいよ作業開始です!

  1. ランナーを選ぶ: 元気な親株から出ている、太くてしっかりしたランナーを探します。親株から数えて2番目の子株(孫株)に狙いを定めましょう。葉が2〜3枚出ていて、根っこが少し生えかかっているくらいのものがベストです。
  2. ポットに土を入れる: 育苗ポットに土を8分目まで入れ、あらかじめ水をかけて軽く湿らせておきます。
  3. 棚にポットを並べる: DIYした棚の上に、土を入れたポットを並べます。
  4. ランナーを固定する: 選んだ子株を、ポットの土の真ん中にそっと置きます。そして、U字ピンなどで子株の手前のランナー部分を土に挿して固定します。
    • 超重要ポイント: このとき、親株と繋がっているランナー(へその緒)は絶対に切らないでください! 子株は、自分で根を張るまでの間、親株から栄養と水分をもらって成長します。
    • 注意点: ピンで子株の付け根(クラウン)を傷つけないように気をつけましょう。また、クラウンを埋めてしまわないようにしましょう。
壁掛けプランターから垂れ下がるランナーをポットで受けている様子のアップ。ランナーは土に固定されている。

Step 3: 発根するまで見守る(親離れ前の準備期間)

ポットに固定したら、あとは子株が自立するまで見守ります。

  • 水やり: 親株からも水分をもらっていますが、ポットの土も乾きやすいです。土の表面が乾いたら、優しく水をあげましょう。特に夏場は乾燥が早いので、こまめにチェックしてください。
  • 発根の確認: 2〜3週間もすると、子株からしっかりと根が出てきて、ポットの土に根付きます。ポットを持ち上げてみて、底の穴から白い根が見えてきたら、発根完了のサインです!

Step 4: 親離れの儀式!ランナーをカットする

子株がポットにしっかりと根付いたら、いよいよ親離れの時です。

清潔なハサミで、親株と繋がっているランナーをパチンと切ります。これで、一つの独立したイチゴの苗が完成です。

同じように、他のランナーからも次々と苗を作っていきましょう。

完成した苗はいつ植え付ける?

こうして作った苗は、すぐに植え付けるわけではありません。本格的な植え付けシーズンである秋(9月下旬〜10月頃)まで、ポットのまま育てます。

夏の暑い時期は、半日陰くらいの風通しの良い場所で管理してあげると、苗が夏バテせずに元気に育ちます。水やりを忘れず、苗が大きく成長してきたら、薄めた液体肥料をたまにあげるのも良いでしょう。

そして秋になったら、大きめのプランター(壁掛けプランターに入れる場合は5号のスリット鉢)に植え替えてあげましょう。

まとめ:来年は、自家製苗で夢のイチゴ狩りを!

いかがでしたか?「空中ランナーキャッチ法」なら、壁掛け栽培のメリットを活かしながら、誰でも簡単に、そしてクリーンにイチゴの苗を増やすことができます。

  • 壁掛け栽培なら、ランナーが空中に垂れ下がる!
  • その下に棚を作って、ポットで受けるだけ!
  • 病害虫のリスク激減&管理が超ラク!
  • 秋には自家製の元気な苗がたくさん完成!

たった数株から始めたイチゴ栽培が、翌年にはフェンス一面を埋め尽くすほどのイチゴ畑になる…。そんな「無限イチゴ計画」は、家庭菜園の夢です。ぜひ、あなたもこの方法で、来年の豊作を目指してくださいね!

壁掛けプランターをこちらから購入できます。

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最後までお読み下さりありがとうございました。

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