この記事では、主に春に種まきし、夏から実る野菜の種について、発芽適温、発芽日数、覆土の有無、その他の特性を一覧表にして紹介します。
種まきの後は土をかける⁈
私が種まきをする時に一番悩むのが覆土するか、しないかです。
種には、好光性種子と嫌光性種子があります。
- 好光性種子…発芽するのに光が必要。薄く覆土する。ゴボウ、シソ、レタスなど。
- 嫌光性種子…発芽に光を必要としない。暗い場所での発芽率が高い。種の直径の2~3倍の深さになるように覆土する。キュウリ、トマト、ナスなど。
すべての植物がどちらかの性質を持つわけではなく、多くの植物の種が光に関係なく発芽する中性種子です。
光に左右される性質かどうかわからない場合は、種を乾かさない程度に薄く覆土し、「水」「温度」「酸素」の3要素を欠かさないように基本的なお世話をしましょう。
種まきで抑えておきたい特性2つ
その他に私が種まきの時に気にする点は、直根性と硬実性です。
直根性とは
根っこがまっすぐに伸びる性質をいいます。移植を嫌うので、畑に直接種を撒く直播(じかまき)がオススメです。ニンジン、ゴボウなど。
硬実性とは
種皮が硬く、水分が簡単に透過できない性質のことをいいます。種皮を傷つけたり、一晩水に浸しておくことで発芽率を上げることができます。カボチャ、ゴーヤなど。
この二つの特性を抑えておくと、発芽率とその後の生育に大きくプラスになりますので、ぜひ理解して活用することをお勧めします。
一目でわかる発芽適温と覆土の有無一覧表
種類は50音順に並べています。
特性を見ながら、種まきを工夫してみてください。
好光性:覆土なし、または薄く覆土
嫌光性:種の直径の2~3倍の深さになるように覆土
硬実性:種皮を傷つける、または一晩水に浸しておく
直根性:直播、または種まきセルを使い苗が大きくなりすぎる前に移植する
種類 | 発芽適温 | 発芽日数 | 覆土 | その他特性 |
インゲンマメ | 25℃前後 | 4~5日 | 2㎝ | |
オクラ | 25~30℃ | 4~5日 | 1cm | 硬実・直根性 |
カブ | 20~25℃ | 3~4日 | 1cm | |
カボチャ | 25~30℃ | 3~5日 | 1cm | 嫌光・直根 硬実性 |
きゅうり | 25~30℃ | 4~5日 | 1cm | 嫌光性 |
ゴーヤ | 25~30℃ | 10日前後 | 1cm | 硬実性 |
ごぼう | 20~25℃ | 10日~2週間 | 1cm | 好光・直根性 |
コマツナ | 20~30℃ | 3~4日 | 5mm | 直根性 |
シソ | 20℃前後 | 10日以上 | 薄く | 好光性 |
春菊 | 20℃前後 | 5~1週間 | 薄く | 好光性 |
ダイコン | 25℃前後 | 2~3日 | 1cm | 嫌光・直根性 |
トウガラシ | 25~30℃ | 5~7日 | 5mm | 嫌光性 |
トマト | 20~30℃ | 4~6日 | 5mm | 嫌光・直根性 |
ナス | 25~30℃ | 5~7日 | 5mm | 嫌光性 |
ニラ | 20℃前後 | 10~14日 | 5mm | 嫌光性 |
ニンジン | 15~25℃ | 5~10日 | 5mm | 好光・直根性 |
ネギ | 20℃前後 | 1週間程 | 3~5mm | 嫌光性 |
パセリ | 15~20℃ | 10日以上 | 薄く | |
ピーマン | 25~30℃ | 1週間程 | 5mm | 嫌光性 |
ホウレンソウ | 15~20℃ | 5~7日 | 1cm | 直根性 |
ラッカセイ | 20℃前後 | 5~6日 | 2~3cm | |
レタス | 20℃前後 | 2~3日 | 薄く | 好光性 |
ハクサイ | 20~25℃ | 3~4日 | 5mm | 好光性 |
ミズナ | 20~30℃ | 3~4日 | 5mm |
最後に
今回は、家庭でよく育てられる春播き野菜について、種まき時に抑えておきたい特性を一覧表にまとめてみました。
春播きの草花についての記事もございます。
ぜひ合わせてガーデニング計画にお役立てください。
【春の種まき】発芽適温と覆土の有無を総まとめ 草花編
【春の種まき】播き時期別、草丈・花期一覧表 草花編
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
参考サイト
サカタのタネ「園芸通信」
Plantia by HYPONeX
市川種苗店
野菜作りの楽しさ広め隊
Green Snap SYORE
アタリヤ農園
タキイ種苗
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